クロス・セクタのコンテキスト情報管理を検討する ETSI インダストリー仕様グループ (ISG CIM) は、スマート・シティ、スマート・アグリフード、スマート・インダストリーのアプリケーションの開発の基礎となる API の予備仕様を発表しました。
スマートなソリューションでは、コンテキスト情報を収集して管理し、その情報を処理し、外部アクターに通知し、現在のコンテキストを起動し、変更したりする必要があります。グループ仕様 CIM 004 は、ETSI NGSI-LD API 仕様と呼ばれ、ソース、意味、ライセンス、またはそのデータを記述する関連情報などの要素を含む、スマート・アプリケーション内のコンテキストデータを更新またはクエリする簡単な方法を定義します。
予備的な ETSI NGSI-LD API 仕様は 2018年4月25日 に公開され、最終版は2018年第4四半期にリリースされる予定です。NGSI-LD API は機能的に強力ですがシンプルな API を作成する目的で設計されていますので、経験豊富な Web 開発者であれば、数日で習得することができます。一方、API は、信頼性、パフォーマンス、高度にスケーラブルで分散化されたスマートなソリューションをサポートする機能など、関連した機能以外の問題を考慮して設計されています。
ETSI ISG CIMは、Linked Dataの最新の進歩を取り入れて、旧OMA NGSI 9/10 と FIWARE NGSI 仕様を活用するという事実を補強するために、コンテキスト情報管理 API に “NGSI-LD” という名前を付けることに決めました。”Powered by FIWARE” プラットフォームまたはソリューションの中核コンポーネントであるFIWARE Context Broker コンポーネント (Orion) は、FIWARE NGSI API のオープンソース・リファレンス実装を提供し、新しいETSI NGSI-LD API 仕様のオープンソース・リファレンス実装として機能するように進化します。
この事実は、欧州委員会がFIWARE Orion Context Broker 技術をCEF (Building Europe Facility) のビルディングブロックとして選択した、最近の決定に加わりました。
“Powered by FIWARE” ソリューションでは、アプリケーションやプラットフォーム・コンポーネントと Orion Context Broker 間のすべてのやり取りは、NGSI-LD に合わせて進化する FIWARE NGSI RESTful API を使用して行われます。FIWARE NGSI のオープン・スタンダードな性質は、プログラマに、さまざまな ”Powered by FIWARE” プラットフォーム間でアプリケーションを移植する機能と、将来の開発のための安定したフレームワークを提供する機能を提供します。
Orion Context Broker の機能を補完するため、FIWARE はクロス・ドメインのコンテキスト情報モデルも提供します。これらは主にスマートシティのハーモナイズド・データモデルとして使用されていますが、仕様、キュレーション、公開および、コンテキスト情報管理の進化に必要なメタ・モデル、定義言語およびプロセスとともに、いくつかのターゲット・ドメインに共通のモデルとして適合させることができます。
FIWARE Orion Context Broker の詳細と、FIWARE Catalog への最新の追加情報については、PortoのFIWARE Global Summit でご覧ください。 開発者トラックでは、FIWARE 技術を初めて使用する開発者のための出発ガイドとして役立つ実用的なユースケースと便利なハウツーやテクニカル情報を提供します。 また、経験豊富な FIWARE 開発者のために、より詳細なセッションを提供します。
※本記事は、fiware.org の 以下の 記事を翻訳したものです。
ETSI RELEASES PRELIMINARY SPECIFICATION OF CONTEXT INFORMATION MANAGEMENT STANDARD API LEVERAGED ON THE FIWARE NGSI API (PUBLISHED IN APR 30,2018)
https://www.fiware.org/news/etsi-releases-preliminary-specification-of-context-information-management-standard-api-leveraged-on-the-fiware-ngsi-api/
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- * NGSI : Next Generation Service Interface
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- * OMA : Open Mobile Alliance
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- * ESTI : European Telecommunications Standards Institute
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- * ISG CIM : Industry Specification Group on cross-sector Context Information Management